皆様こんにちは。ウェルネスクリニック銀座beauty&sports院長の伊藤実佐子です。
今回も院長ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
今回の内容は、前回の『医療とフットケア』に関連して『巻き爪と陥入爪』についてお話したいと思います。
巻き爪とは、爪が過度に弯曲した状態のことをいいます。
陥入爪とは、爪甲側縁という爪の横が皮膚に食い込んでしまう状態をいいます。
皮膚に食い込むと、不良肉芽(じくじくして盛り上がった皮膚)や、炎症、感染を起こして痛みが強くなったりします。
足の親指に起きやすい症状ですが、他の足指や手指の爪に生じることもあります。陥入爪と巻き爪は合併することもあります。
■巻き爪、陥入爪の原因
・サイズの合わない靴(小さすぎ、大きすぎもよくない)
・爪を圧迫するような靴の先端が細くて窮屈な靴
・爪先の圧迫が強いストッキングやタイツ
・正しくない歩き方
・歩行不足
・外反母趾による変形
・爪水虫(爪白癬)
・先天的要素
・深爪など不適切な爪の切り方
など、原因は様々です。
陥入爪になると多くの人は、痛みを和らげるために、爪の横の先端を短く切ろうとします。短く切ると、爪が伸びるにつれて食い込みが強くなり、さらに重症化します。
陥入爪が悪化すると不自然な歩き方になり、膝や腰などに負担がかかり、膝痛や腰痛を起こす原因にもなります。
逆に、膝痛や腰痛のため正しい歩き方ができなくなったり、歩行が不十分になり、巻き爪や陥入爪になってしまうこともあります。
自身の巻き爪や陥入爪の原因を知り、適切な治療を行うことが必要です。
当院の特徴は整形外科と爪専門外来を合わせて行っているため、爪と体を原因からトータルで治療することができます。
■巻き爪、陥入爪の治療
巻き爪、陥入爪に対する治療は矯正治療が主流です。当院で行っている矯正治療は、爪の過度の弯曲を徐々に改善させる痛くない治療です。
○保存的治療(切らない方法)
・コットンパッキング法:軽症の場合に適応です。爪甲側縁先端の下にコットンを詰める方法で軽快することもあります。
・テーピング法:テーピングによって皮膚を引っ張ることで食い込んでいる爪と皮膚を引き離し、爪の食い込みを解消する方法です。
・ガター法:チューブを爪の側縁に挿入し固定します。挟んだチューブが食い込んでいた爪と皮膚の緩衝剤となり痛みを緩和する役割を果たします。炎症を抑える一時的な処置としては有効ですが、爪の形は変わりません。
・人工爪療法:爪甲の上に人工爪を作製して、爪甲を長くする治療です。運動で取れやすいという欠点があります。
・ワイヤー矯正法:超弾性ワイヤーで巻き爪を矯正する方法です。痛みは伴いません。ワイヤーを装着するには、爪がある程度伸びていることが必要です。ワイヤーを装着した状態でも日常生活に支障はありません。
費用(税別)1本¥3,000
月に1回の付け替えが必要です。
・VHO式矯正法:痛みのない新しい巻き爪矯正法です。軽症から重症の方まで幅広く装着できます。爪甲の両端に専用のフックを掛けて引き上げて爪を矯正します。深爪など爪が短い方や痛くて爪を伸ばせない方にも装着することができます。VHOを装着した状態でも日常生活に支障はありません。
費用(税別)1本 ¥15,000
2~3ヵ月に1回の付け替えが必要です。
※その他、接骨院やネイルサロンで行うことができるBSスパンゲ・ペディグラスなどのプレートタイプの巻き爪矯正法は、接着剤で爪の表面にプレートを貼りつける矯正法です。当院では現在取り扱っておりません。
○外科的治療(手術)
・フェノール法:難治性の陥入爪に適応です。爪の幅が狭くなるといった見た目の問題や、術後年数を経ると爪が変形して多々障害を起こす可能性があるため、最終的な手段と考えています。
詳しくは当院までご相談ください。
ウェルネスクリニック銀座beauty&sports
03-6264-7160
Thank you
Misako Ito